浜田省吾ON THE ROAD 2023 名古屋ガイシホール公演の感想

浜田省吾ON THE ROAD 2023 名古屋ガイシホール公演の感想

2023年12月9日(土)のON THE ROAD2023 名古屋ガイシホール公演に参加しました。

このライブ・ツアーのサブタイトルは“Welcome back to The RockShow youth in the JUKEBOX”と銘打たれ、浜田省吾さんの1977年から1987年までに発表された楽曲を選別して演奏するとのことです。

昨年はON THE ROAD 2022 武道館公演に参加し、今年は5月に映画「A PLACE IN THE SUN at渚園」を鑑賞しており、コロナ禍が明けたことが実感できました。

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ON THE ROAD 2022 武道館では観客席の間引きやマスク必着の声援NGというレギュレーションがあったのですが、今回の公演では観客席はフル解禁(約8,000人)となり声援もOKになりました。

ようやくライブを制限なく楽しめるようになったのです。

当日は快晴で気温も18度を超え、12月とは思えない温暖な陽気でした。
インナーはヒートテックでダウンジャケットを着て出かけましたが、ライブの熱気で相当暑くなるかもという気がしました。(実際にかなり暑かったです)。

開場の1時間前にガイシホールに到着しましたが既に大混雑でした。

とりあえず会場入り口やツアートラックの記念撮影をしつつ、トイレ待ちで行列に並んでいた妻と合流しました。

20年くらい前のライブでは、ファッションも浜田さんに模したファンも多く、会場の外でギターを弾きながら予行の合唱をしている光景をよく目にしたのですが、さすがに現在はなかったですね。

また、チケットのオンライン予約と本人確認が厳格になったため、チケットの買取りや高額転売のダフ屋の声かけも姿を消しました。

それでもサングラスをかけたエセ浜省(ここでは褒め言葉です)は所々に居て、なぜか安堵感がありました。(笑)

会場に入るとBGMとして浜田さん歌唱の洋楽が流れており、特にビートルズのナンバーが多かったです。

確かにJUKEBOXっぽいなと思いながら聴き入っていると、in my life からplace in the sunと続き、正面スクリーンにJUKEBOXに興じる少年の画像が映し出されました。

そこで選択されて流れてくるのはMY FIRST LOVE。

言わずと知れた浜田さんの音楽ルーツを唄った楽曲です。

(ライブでも入れたい曲でしょうが、1987年までの楽曲という縛りから外れてしまう名曲です)。

その映像の後は一気呵成にライブが始まります。

セットリストは以下のとおりです。

<セットリスト>

愛の世代の前に
壁にむかって
HELLO ROCK & ROLL CITY
BIG BOY BLUES
いつかもうすぐ
もうひとつの土曜日
愛しい人へ
DANCE
東京
MONEY
MAINSTREET
さよならスイートホーム
終りなき疾走
青春の絆
悲しみは雪のように
ラストショー
ON THE ROAD
J.BOY
明日なき世代
家路

アンコール1
SWEET LITTLE DARLING
今夜はごきげん
HIGH SCHOOL ROCK & ROLL
あばずれセブンティーン

アンコール2
君が人生の時

「愛の世代の前に」から「BIG BOY BLUES」までのロックナンバーで会場はいきなり総立ちです。

浜田さん70歳って本当ですか?
声量やパフォーマンスは圧倒的で、オーディエンスも全力で声援を送るしかありません。

髪の色が真っ白になっていましたが、それは些末なことです。

歌唱や動きは激しくて、日常を忘れ陶酔させてくれるパフォーマンスは健在です。

立ちっ放しで疲れてくる頃を見図るようにバラードに切り替わり、省吾さんも着席を促してくれました。

周囲の観客も、助かったと笑っていました。

「いつかもうすぐ」は、自分が参加したライブでは聴いたことのない曲の中で、聴きたい筆頭の曲だったため、ようやくフルコーラスで聴けたと感動しました。

待っていて欲しいのに、置いていかれる心境は切ないですよね。

その後の「東京」「MONEY」のロックナンバーはキレキレで、映像も欲望を前面に出しておりギリギリの状況で救いを求める人間の心境をうまく表現されていると感じました。

しんみりさせて、そこから一気に盛り上げる緩急にやられましたね。

僕はアリーナ席の後方に居たので正面ステージまでは距離がありましたが、センターステージの近くに位置していたので、中盤の楽曲では間近で省吾さんとバンドメンバーを眺めることができました。

恒例の観衆の年齢チェックでは、50代以上が圧倒的ボリュームでしたが、10代や20代もそれなりに居て、更には80代も居るということで、正に三世代に渡る広域のファン層であることが再確認できました。

浜田さんは、今回のサブテーマのyouth in the JUKEBOXというのは、少年の頃に自由に好きな曲が聴けるJUKEBOXが欲しかったという思い出に基づくものだと語っていました。

観客のメインボリュームの50代以上の世代では、カセットデッキでお好みの曲を編集して作るカセットテープを友達とか好きな人に贈るとかしていたよね?と尋ねていましたが、やっていたなあと思い出しました。

その曲の中に僕(浜田さん)の曲なんて入れてなかったよね?と言って笑いを取っていましたが、いやいや浜田さんの曲ばかりで構成したカセットテープを作っていた人たちの集まりですよここはとツッコミ返したいところでしたね。

現在はカセットテープ編集なんて廃れた技術になって、携帯端末のプレイリストが主流ですが、浜田さんが言うには、この会場にはカセットテープとプレイリストの両方を説明しなくてはならない年齢層が混在していて厄介だねとのことでした。(会場爆笑)

それから今後のライブ活動についても、まだまだやり切ることが出来なくてゼロになるには遠いから続けていきたいという趣旨の話をされていました。

そのあたりの心境を反映してか、「君が人生の時」の歌詞も以下のように変更されていました。

(原曲)
「夢から醒めても また 夢追いかけたい 人は寂しい旅人 いつも風の中」

(変更)
「夢から醒めても また 夢追いかけてる 人は孤独な旅人 いつも風の中」

その他にも「今夜はごきげん」の歌詞も、「あの頃のリズム&ブルース」が「あの頃のロックンロール」に変更されており、今回のライブがロック主体ということを示していたのかなと思いました。

歌詞といえば、浜田さんは時流に合わせてアップデートを繰り返されていますが、個人的には「MONEY」の「欲しいものは全てブラウン管の中」がそろそろ意味を理解できない若者が増えているので変更が必要かなという気はしています。

現在なら「ブラウン管」を「クラウド」「ネットワーク」「SNS」あたりに変更すれば、手の届かない欲しいものを表現できるかなという印象です。

いろいろ好き勝手に書きましたが、とても楽しく貴重な時間でした。

また濃密な時間を共有できる機会を楽しみに日々を頑張って過ごしたいと思います。

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